2015.07.31ご宴会メニュー(コース料理)の話その1

 こぼれ話もだんだんとこなれてきました。インスタグラムも始まりましたので、これからも色々の形で皆様に中国料理の楽しさをお伝えしていきたいと思います。

 さて、本日はご宴会メニュー(コース料理)にスポットを当ててお話をいたします。
中国料理ではご宴会メニュー(コース料理)の献立表のことを菜単または菜譜といいます。菜単は一枚に書いた場合、菜譜は二枚折りになった場合の呼称です。福新楼では菜譜の形でお出ししております。

 現在、福新楼のご宴会メニュー(コース料理)は、まず拼盤(ピンパン)(前菜)、スープ料理、三番目からが大菜(メイン)となり、揚げもの料理、蒸しもの、炒め物、あんかけなど四品か六品、続いて麺飯料理、最後は甘い点心といった流れを基本としております。

 時により、通常のご宴会メニュー(コース料理)とは別に特別な献立を組む場合がございます。その場合には、宴会の目的、年齢、性別からお客様の好みを知ることと、季節、天候などを参考にし、調理する者の心遣いを大切にしています。
 たとえば、ご法事の席では通常白ごまを使う料理を黒ごまに、暑い日には少し塩分を強めに、涼やかな日は弱めにといった具合です。
 
 それでは、ご宴会メニュー(コース料理)のカテゴリーを前菜、湯(スープ)、大菜、麺飯、点心(デザート)に分けてそれぞれの役割などを掘り下げてみたいと思います。文量が多くなりますので、今回は前菜と湯(スープ)を紹介します。

■前菜
 別名「開胃菜」ともよばれ、食欲を刺激し、胃を活発にする役割を担います。また、後に続く料理への期待、味覚、食欲などに与える影響も大きく、その役割は非常に重要です。
 
 福新楼では皿一枚に一種盛り、金額などに合わせて皿数を増やす形式をとっています。
以前は必ず偶数で皿を揃える時代や、一皿に二種類盛り四皿、一皿に四種盛り二皿、大皿に数種類の材料を美しく並べる時代もございました。
 前菜の盛り方は単品盛り、数種盛りそれぞれによしあしがございますが、単品盛りの良さは、食材やたれの味が混ざらず、各々の良さを最大限に楽しめる事かと思います。

 結婚披露宴などの場合は、吉祥にちなんだ題材で別に数種盛りを作ることもございます。鳳凰、昇龍、孔雀、鷲、鶴、おしどりなどを題材にすることが多いです。彩り、配色を考え、全て食材で仕上げていきます。この時はコックの腕の見せどころです。
 実は、お皿の上は全て食べられるものであることも中国料理の特色です。前菜に限らず、各種の彩りを含め、全て食材で皿の上を飾ります。

■湯(スープ)
 本来の中国料理の宴席では一番最後に出すのがしきたりです。その意味は「スープの一滴さえ残すことなく最後まで食べよう」かと思います。
 その日の料理に使ったスープを最後に全て頂くという考え方で、そこには日本の「いただきます、ごちそうさまでした」にも似た、食材への感謝がうかがえます。

 このスープですが、福新楼では二つの理由から前菜の次にお出ししております。
「福新楼には常時新鮮なスープがあること」
「前菜の後にスープを召し上がる方が、より食欲を刺激し消化の面で有益であるから」
です。

 この後、大菜、麺飯、点心と続きますが、本日はここまでにして、次週へと続きます……
お付き合いありがとうございました。