2015.11.28お粥の話

 日本では、粥と言えば、一月七日の七草粥、小正月の小豆粥、京都の白粥、大和の茶粥を日常食べるぐらいで、主に病人食というイメージが強いと思います。

 ご存知の通り中国では、好んで粥を食べるというよりは、ほとんどの人が毎朝粥を食べる習慣を持っています。しかし現在では、都市部ではファストフードなどに押され、食文化が変わっているという噂も耳にします。

 そんな中国の粥の歴史は古く、経典の一つ「礼記」に、周の時代(紀元前千年)の干ばつの年には国が施粥をもって民の飢餓を救ったと記されていますので、少なくとも3000年以上前にはあったという事になります。

 中国粥といえば、香港の粥舗(かゆの専門店)や早朝の屋台の粥が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか? 香港の粥といえば広東式の粥で、種類も多く濃厚なのが特徴です。
粥は、大体二通りに分けることが出来ます。「白粥」と「斎粥」です。「白粥」はいわゆるベースのお粥で、白米にたっぷりの水を入れ強火で二、三時間煮たものです。米粒はつぶれ、濃いおもゆのように作るのが特徴です。
それゆえ、中国ではお粥は「食べる」ではなく「飲む」が動詞です。

 もう一つの「斎粥」は、いわゆる具入りのお粥です。白粥の中に各種の具を入れて煮る方法と、白粥と材料を別に煮ておき、食べる時に具を丼の中に入れ、その上から白粥をかけて、混ぜながら食べる方法があります。

 また中国には小麦粉を発酵させて油で揚げた炸油條(揚げパン)があり、お粥と一緒に食べると相性抜群です。

 お粥はそのレシピの多さも特徴の一つです。手元にある献立には粥だけで三十数種もあります。有名な本草網目の中にも五十二種類のレシピがあります。また粥譜(1881年)にはなんと二百種超ものレシピが列記されています。それほど人々の暮らしに密着した食べ物という事でしょう。

 さて、今回はおまけとして、家庭で作る白粥のベースのレシピを掲載いたします。皆様のお粥ライフの一助になりますように。

 材料(4~5人分)=白米カップ1杯半、水カップ15杯。
 作り方=米をよく洗い、分量の水とともに深めの鍋に入れて強火で煮立たせた後、弱火で一時間ほど炊く。塩味はお好みで。
 作り方(2)=米をきれいに洗い、分量の水を入れる。別に鶏ガラをよく洗い、熱湯でさっとゆで、アクを取り、米と一緒に炊く。煮上がったら鶏ガラを取り除く。

 鶏肉、貝柱、豚肉などを混ぜて炊くとより一層おいしくなります。