2015.04.04中国茶の話その2

その1から大分時間がたってしまいました。
今回はその2として、お茶の中でもウーロン茶の話と福新楼初代張加枝の故郷、福建省辺りで好まれる白茶の紹介をしたいと思います。

■烏龍茶
 烏龍茶は半発酵の茶で、日本でよく見るものは味、色ともに緑茶より紅茶に近いのが特徴です。半発酵なので、発酵の度合いによって青に近い緑色の品種もございます。このことから、別名「青茶」とも呼ばれます。
 ちなみに烏龍とは「黒い蛇」という意味で、龍は蛇を形容した文字です。

 伝説によると、ある茶摘みが、一本の茶樹から、素晴らしい香りが漂ってくるのに気がつき、近づいてみると、一匹の美しい真っ黒な蛇が木に巻きついていた。彼は蛇がいたことを吉兆と考え、その木の葉を摘んで茶に入れた。すると、今までに味わったことのない、すばらしい香気に烏龍の名をつけたそうです。

 別の説では、茶葉が黒く龍の鱗のようにかたいところから烏龍と呼ばれているというものもあります。
 実は、茶樹の種類にも烏龍という品種があります。この種類は福建省、台湾で多く栽培されています。

 個人的には、名前の由来は黒い蛇の伝説という説が面白いと思います。

 このウーロン茶の中に下記の鉄観音、大紅袍などの特別の名前がついたもの、凍頂烏龍のように著名な産地のものなど、さらに多数の品種があります。

■鉄観音茶
 ウーロン茶の一種。
 鉄観音の茶木は、野生の喬木で大きく成長した古木が多いのが特徴です。この茶木を遠くから眺めると、ちょうど観音像が立っているようで、色が黒いのも鉄のようだということから鉄観音の名がつきました。

 一説によると、信仰深い農夫が、毎朝一杯の茶を観音菩薩に供える習慣がありました。ある時農夫が山に芝刈りに行ったとき、観音廟の近くの岩の間に一株の茶樹を発見しました。これを持ち帰り栽培したところ、茶はすばらしい香りと、黒に近い色でした。農夫はこれを観音様の賜物と思い、鉄観音と名づけたということです。
 

■大紅袍茶
福建省武夷山産の岩茶で海外に住む華僑が特に好む茶であり、顕著な薬効として万病を治すと言われています。
このお茶の由来には2つの伝説があります。
 
 一つは明のころ、ある官吏が長い間わずらっていたが、武夷山の天心寺の僧から贈られた茶をしばらく飲んでいるうちに病が治ってしまった。官吏は感謝のしるしとして、自分が着ていた大紅袍(官吏の着る赤い礼服)を送った。このことから名前がついたという伝説。

 もう一つは、この茶樹が岩石の足場の悪いところにあるため、猿をならし赤いチャンチャンコ(紅袍)を着せ茶摘みをさせたためという伝説です。
ちなみに筆者が福建に行った折には猿の説を紹介されました。

■白茶
 中国でも有数の茶の産地と知られている福建省に白茶があります。日本はもとより、中国でも南方の人以外にはあまり知られていません。
 白茶はウーロン茶と同じ、半発酵茶の一種です。白いほど良い茶とされ「銀針白毫」と呼ばれ品名では白牡丹、寿眉などが高級茶として人気があります。産量が少ないので、普通のお茶より値も張ります。
 
白茶はビタミンC、カフェインを多く含み茶効のあるお茶です。白茶といって茶葉、茶液とも白くはありません。普通茶よりは多少薄いかなという程度です。

 余談ですが、雲南省の海抜4千メートルの王竜山に、白く細い糸状のものが地をおおっており。これを椀に入れ湯をそそぐと茶の香りがたち、飲んでみると普通の茶と変わらない……人はこれを霊茶と呼ぶという伝説も茶の世界にはあります。が、さすがに見たことはありません。

 如何でしょうか? 紹介した以外にも皆様ご存知の花茶(ジャスミン茶など)、プーアル茶など他にもたくさんの品種がございます。ここでは紹介しきれないので、また近いうちに
機会がありましたらその伝説や背景を楽しみながら茶を楽しまれてください。

 今回のお話がお茶を楽しむお手伝いになったら幸いです。