2016.06.24椎茸の話

 椎茸は、ナラ、クヌギ、クリ、シイなどの広葉樹の枯れ木や切り株に寄生する食用菌です。現在は各地で人工栽培をしているので、生・乾燥ともに一年中出回っています。
椎茸は春に採れるものを春子、秋に生じたものを秋子、冬に生じたものを冬子と呼びます。

 椎茸の銘柄には、大葉の香信(コウシン)と、小ぶりで肉厚の冬菇(ドンク)がある。中国では、冬菇でも傘にひび割れが入ったものを花菇(ファーク)といい、上質とされています。その中でも香りのよいものは香菇(シャンク)といい、中でも形が揃って傘が白っぽい天白冬菇という最上級品もあります。

 椎茸にまつわる話として、福岡市東部に香椎という地名があります。これは、むかし仲哀天皇が熊襲征討の途中、筑紫に行在した際、たまたま土地の人が香りのいい椎茸を献上したことから、地名を香椎と呼ぶようになった説と、七世紀ごろに神功皇后が、亡くなった仲哀天皇の棺をたてかけた椎の木が香りを放ったことから生まれた説があります。

 椎茸は、九州とくに大分・宮崎・熊本に多く、江戸中期に豊後(大分県)でわが国初めての人工栽培に成功した記録があります。以後、急速に需要が伸び一般化しています。

 中国では、古くから椎茸を不老長寿の妙薬として珍重してきました。
栄養学的にも、椎茸は、ビタミンDの母体であるエルゴステンを豊富に含み、エルゴステンは太陽の紫外線を受けてはじめてビタミンDに変化するもので、これは乾燥することで効果を発します。

 この他にも、椎茸の薬効は多く、高血圧・動脈硬化症・糖尿病等を予防し、疲労回復・精力増進に役立ち、肝臓機能を強化し、女性ホルモンの働きを活発にし、美肌を保つ効力があるといわれています。
不老長寿の妙薬とはよく言ったものです。

 椎茸は、焼いても、煮ても、揚げても有効成分は失われません。
その香りも手伝って、福新楼ではいろいろな料理に使用しております。

※写真は当店グランドメニューより蝦のすり身詰め生椎茸の揚げ物です。

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